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だいだいクリニック

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頭痛専門外来

Headache Outpatient Department

Headache Outpatient Department頭痛専門外来について

  
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頭痛外来

「この程度で病院に行っていいのだろうか」という心配は要りません。また、我慢する意味もありません。「危険」な頭痛は早急な診断が必要ですし、「危険ではない」とされる頭痛も、頭痛自体が非常に不快で社会活動を妨げます。症状をお話し頂くだけで診断がつく場合も多く、受診された場合は、必要な対処を即断し、お伝えします。万一緊急性があれば、救急医療機関をご案内致します。また緊急性が低くても、必要と判断すれば、連携する近隣の施設でのCTやMRI検査をお勧め致します(その際は予約から移動の手配、受診のしかたまで全て当院アテンダントがご案内致します)。形式上複数の医療機関にまたがる受診ですが、大規模な病院の脳神経外科外来を受診された際と、時間的には同じか、より速い流れになります。また時間帯によっては当日中に検査から結果説明までが可能です。こうした流れは「診療所⇔診療所連携」と言われ今後の国内の医療に不可欠なシステムとなるため、当院では先駆的に採用しています。

「危険ではない」とされる頭痛にも、筋緊張型頭痛や片頭痛をはじめ、分類は多種ありますが、まず予想されるメカニズムを可能な限りご説明致します。緩和のために、薬による治療だけでなく、必要に応じて生活スタイルの調整やご自分でできるストレッチなどを提案させて頂きます。

※当院には、入院・手術設備はございません。意識障害、麻痺、発熱などを伴い、明らかに重症な場合や、打撲など外傷がきっかけの場合は、直接救急要請を行って下さい。

Explanation病気の説明

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大まかな分類と危険な二次性頭痛

頭痛は、「危なくない=命に関わらないもの」と「命に関わるもの」に大別され、それぞれ一次性頭痛、二次性頭痛という分類がなされます。二次性というのは、「危険な病気のサイン」だから「二次性」と呼びます。二次性頭痛の代表的なものはくも膜下出血と脳動脈解離です。脳梗塞は頭痛を伴わないことがほとんどで、脳出血は頭痛よりも麻痺や意識障害が目立ち頭痛が単独であることは稀です。いずれも救急疾患ですので、直ちに手術のできる病院へ救急車で移動が必要です。上記は、「何時何分」と言えるほど突然起き、また、「人生で経験のない痛み」と言う方がほとんどです。血管が破れる、裂けると言ったトラブルですから、突然であり、尋常ではない痛みが出現します。また、脳腫瘍による頭痛もあります。朝痛く、夜軽くなるのが典型的です。嘔気や嘔吐も伴いますが、痛みと同じく、朝強くなります。腫瘍が原因ですから、自然と治ることはなく、何週間もずっと続くことも特徴です。

以下、その他の頭痛について説明します。

片頭痛とは(偏頭痛ではなく片頭痛とするのが正式です)

概略

その名前は非常に有名ですが、いわゆる肩こり頭痛である緊張型頭痛と混同され、正しく診断されていることが少ないように感じます。名前には「片側」という文字が入りますが、頭の片側が痛い、という訳でなく、名称に深い意味はありません。痛みに至る過程や、痛み方そのものが非常に特徴的で、お話を聞くだけで診断がついてしまうのも、特徴です。日本には1000万人の患者様がいると言われており、10~50代の女性に多く、血のつながった家族で引き継がれることもあります。年齢とともに頻度が減り、60歳以降では少ないと言われます。月経の際に起こる場合は月経開始2日前から月経3日目が多く、より重症なのが一般的です。

特徴と仕組み

閃輝暗点のイメージ
閃輝暗点のイメージ

「変な光が見えて、その後激しい頭痛が起こる」のが典型的な片頭痛です。原因は解明されていませんが、脳の血管が何らかの原因で収縮し拡張する過程で痛みが起こるという説が最も有力です。血管の収縮から拡張までの時間の差があることから、「前兆」と「本番の頭痛」に時間の差があるようです。前兆はAura(オーラ)とも呼ばれます。前兆はないこともあります。この血管の収縮・拡張は頭の後ろから前へ進むとも言われます。代表的な前兆は「閃輝暗点(せんきあんてん)」です。脳の一番後ろには、目から入った画像(光)を処理する後頭葉があります。血管収縮に伴い後頭葉にノイズが走ることで、光の異常を感じるのが閃輝暗点の仕組みです。閃輝暗点の他にも、前兆は人によって様々で、感覚の異常、音声の異常、言語の異常などなど、多彩です。これらすべての症状は一過性で、過ぎ去ると消失します。なお、脳血管の収縮があるものの、片頭痛が原因で脳梗塞になることは無いとされています。

  • 閃輝暗点のイメージ
  • 閃輝暗点のイメージ
    後頭葉から前方へ

頭痛の程度、様々な過敏症

その特徴的な頭痛の起こり方から、「片頭痛発作」とも言います。発作は月に1回から多いと週に数回の頻度になります。典型的には、頭の片側で、心臓が脈打つようにズキンズキンと痛みますが、頭の両側で起こることもありますし、ズキンズキンと脈打たないことも少なくありません。非常に強い痛みで、頭を抱え込んで1~3日動けなくなることが多いです。吐き気、光や音、臭いに敏感になるなどの頭痛以外の症状(過敏)を伴うのが特徴です。長く経験されていると、「あ、発作がきたな」とご自身で分かるのも特徴です。

診断の進め方

症状をお話し頂ければ、その場で診断がつくことがほとんどです。その上で、当院では、責任をもって診療する以上、以下を強くお勧めしております。

MRI検査 くも膜下出血や脳腫瘍、もやもや病のような生命に直結する問題を確実に否定するため
血液検査 薬を安全に使えることを確認するため、主に肝臓・腎臓の機能を測定します。
また、薬を使う前後でデータを比較する(副作用が出た場合の対象群・コントロール群)意味でも重要です。

低用量ピルについて

片頭痛がある場合、経口避妊薬(低用量ピル)は禁忌とされます。脳梗塞のリスクが上昇するとともに、ピル自体が片頭痛の原因となるためです。避妊目的の場合は中止を強く勧めます。婦人科疾患治療目的の場合は、継続可否を慎重に検討するため、通院先へ当院から診療情報提供書を作成し、連携を図ります。

治療

発作予感時の内服、痛くなってしまってからの内服、発作を予防する内服の3通りが中心です。

「予感時」に内服するもの:トリプタン

製品例:イミグラン、マクサルト、レルパックス、ゾーミッグ、アマージなど
片頭痛の治療薬の代表は「トリプタン」です。痛くなる前兆の段階で飲み、その後の「本番の頭痛」を抑える効果があります。トリプタンの中にも様々な種類の薬があり、医師と相談しながら自分に合ったものを見つけてください。一般的な薬よりもずっと速く効くように作られています。発作はいつ起こるか分からないので、寝室、職場、カバン、財布など、いつも身近に持っていることをお勧めします。閃輝暗点のある方は、閃輝暗点で薬が見えない可能性も考慮してください。

「普通の」痛み止め

製品例:ロキソニン、イブ、バファリン、ボルタレン、カロナール、ポンタールなど
片頭痛に緊張型頭痛が合併している場合もあるため「普通の」痛み止め(NSAIDsなど)も使います。

「予防薬」

製品例:ミグシス、クリアミン、インデラル、デパケンなど
発作が多い(月3、4回以上)、頭痛がひどすぎる、何らかの理由でトリプタンが使えない、予防した方が経済的に安い時などは、予防薬を毎日飲むようにします。月10回を超えそうであれば(つまり月10回トリプタンを内服する状態)薬物乱用頭痛と定義され、薬からの離脱が極めて困難(成功率30%)になってしまいますので、予防薬でそれを避けるのも目標です。
内服開始後、約半年で効果判定を行います。
もともと別の疾患に使われていた薬剤に片頭痛予防効果があることが分かって転用されているものが多く、副作用に関するデータの蓄積も豊富で、比較的安全に導入できます。以下はその代表です。定期的な問診と採血で、副作用の早期検出と対処を行います。

  • 脳血管拡張薬:ミグシス、クリアミン
    片頭痛予防薬の代表です。カルシウム拮抗薬に分類される血管拡張薬です。効果出現まで1カ月を要します。
  • 抗てんかん薬:デパケン、トピナ、イーケプラ、ガバペン
    特にデパケンは片頭痛予防薬としても非常に歴史が長いです。頭部・顔面の痛覚を担当する三叉神経の興奮を抑えることで作用するとされます。てんかんの際の約半分の量を使います。定期的な血液検査が必須です。
  • 降圧薬:インデラル
    ベータブロッカーと呼ばれる高血圧の薬です。血管拡張作用による予防効果が期待できます。妊娠中の片頭痛予防にも使います。
  • 抗うつ薬:トリプタノール
    特に緊張型頭痛を合併している際に効果があります。脳内のセロトニンを増加させることが何らかの片頭痛予防効果をもたらすとされています。歴史が長く効果が確実とされるのは三環系抗うつ薬に分類されるトリプタノールで、他にSSRIに分類されるパキシルなどが有効とされます。定期的な血液検査は必須です。
漢方薬

例:呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、釣藤散(ちょうとうさん)
頭痛の中でも片頭痛には、上記が適していると考えます。頭痛ガイドラインにも漢方薬が有効と明記されています。西洋医学(いわゆる普通の治療)と全く違うアプローチですが、治療の選択肢が多いに越したことはありません。西洋医学の薬との併用が可能です。副作用チェックのため定期的に血液検査をお勧めします。

その他

吐き気など、片頭痛に伴う辛い症状にはその都度対応します。我慢する必要はありません。

頭痛の記録

外来を受診される時に、頭痛の頻度をお聞きしますので、大まかに記録をつけておいてください。近年ではスマートフォン向けの頭痛アプリ(「頭痛ーる」など)もあります。ご自分で片頭痛と緊張型頭痛を区別できるようになると、片頭痛の発作回数を「多く数えすぎ」ないで済み、将来的には「トリプタンの使い過ぎ」を避けられます。また女性の場合は、月経との関連も記録によって客観的にわかるようになります。

生活の工夫

「ストレスを溜めない、規則正しい生活をする、運動する」というのは極めて正論です。でも、生活全体を変えるのは容易ではないのも現実です。まず、食事の工夫の方がより取り組みやすいでしょう。アレルギーほど神経質になる必要はありませんが、血管の収縮や拡張に影響のある食物を避けるのは一理あります。

摂った方がいいもの
  • マグネシウム
    炒りごま・ひじき・玄米・大豆と大豆製品・海藻類等。
  • ビタミンB2
    うなぎ・レバー類・カレイ・ほうれん草・納豆等。
避けた方がいいもの
  • チラミン
    赤ワイン(ポリフェノールは関係ありません)、熟成チーズ、チョコレート・ココアなどのカカオ製品、漬け物類、発酵食品、薫製魚、トリの肝臓、イチジク、ナッツ、柑橘類。
    その他、ナツシロギク(feverfew;フィーバーフュー)の摂取が有効というデータもありますが、妊娠中には危険であるなど、リスクもあります。情報には注意しましょう。

片頭痛治療薬まとめ

分類名 作用 製品名
(先発品)
一般名
(ジェネリックの名称)
トリプタン製剤 発作時の頓用で頭痛を軽減
(セロトニン受容体作動薬=血管拡張薬。
血管収縮=前兆の後の再拡張による痛みを抑制)
  • イミグラン
  • マクサルト
  • レルパックス
  • ゾーミッグ
  • アマージ
  • スマトリプタン
  • リザトリプタン
  • エレトリプタン
  • ゾルミトリプタン
  • ナラトリプタン
片頭痛
予防薬
抗てんかん薬
  • デパケンR、セレニカR
  • トピナ
  • イーケプラ
  • ガバペン
  • バルプロ酸ナトリウム
  • トピラマート
  • レベチラセタム
  • ガバペンチン
血管拡張薬
(Caブロッカー)
  • ミグシス
  • クリアミン
  • ペルジピンLA
  • ロメリジン
  • エルゴタミン
  • ニカルジピン
血管拡張薬
(βブロッカー)
  • インデラル
  • プロプラノロール
血管拡張薬(ARB)
  • ニューロタン
  • ブロプレス
  • ロサルタン
  • カンデサルタン
三環系抗うつ薬
  • トリプタノール
  • アミトリプチリン
SSRI(抗うつ薬)
  • パキシルCR
  • パロキセチン
漢方薬
  • 呉茱萸湯
  • 桂枝人参湯
  • 釣藤散
  • 31:ごしゅゆとう
  • 82:けいしにんじんとう
  • 47:ちょうとうさん
吐き気止め ドパミン拮抗体受容薬
  • プリンペラン
  • メトクロプラミド
一般鎮痛薬 NSAIDs
  • ロキソニン
  • ブルフェン
  • ボルタレン
  • ポンタール
  • ロキソプロフェン
  • イブプロフェン
  • ジクロフェナク
  • メフェナム酸
アセトアミノフェン
  • カロナール
  • アセトアミノフェン

緊張型頭痛

緊張型頭痛

世の中の頭痛のほとんどが、これです。「筋緊張型頭痛」「ストレス頭痛」「肩こり頭痛」とも言います。痛い場所は、筋肉です。意外に思われるかもしれませんが、「頭」には筋肉が沢山あります。一つは後ろの方、首回りです。赤ちゃんが首が座った、というのは、首回りの筋肉の発達です。頭の重さは5~6kg。この重たい頭を支える筋肉は、肩から頚、後頭部にかけて発達しており、支えるだけでなく、複雑に頭を動かします。もう一つは、顔の筋肉です。医学的には、眉毛から下が顔、ひたいやコメカミは頭部ですが、一般的な感覚だと、おでこも顔ですね。顔には表情があります。また、下あごはコメカミの筋肉で顔にぶら下がっているだけで、固定はされていません。おおざっぱに言えば、こうした頚や顔の筋肉が「こる」と、頭痛として感じる訳です。その特徴は、筋肉の痛みなので、その場所を押すと気持ち良かったり、痛かったりすること、片頭痛のような前兆がないこと、瞬間的に痛くなることはなく、だんだん痛くなることなどです。順番に見てみましょう。

首と肩は繋がっているので、肩こりがひどいと、頚こりでもあり、最終的には頭痛として感じます。
少し難しいのが表情です。真剣だったり、ストレスを感じている時の顔を思い浮かべて下さい。口は閉じ、コメカミに力が入り、眉間にシワがより、目は見開いていますよね。笑顔の反対です。これは、表情筋と呼ばれる顔の筋肉に力が入りっぱなしの状態です。そして、それが長く続く場合、これらの筋肉は時に数時間、力みっぱなしになるのです。手足の筋肉で1時間も力を入れ続けるなんて、とてもできないはず。でも、人は表情だと平気で力を入れ続けてしまうのです。痛くもなりますし、顔のマッサージをすると、こっているのが良く分かると思います。
もう少し複雑なのが、目です。目玉は、顔の中ですが、頭蓋骨の外ですね。ドクロを思い出して下さい。目玉の動きは非常に複雑に制御されていますが、それは、目玉の周り、左右それぞれ5本ずつの筋肉が担当しています。長時間の運転や、ゆらゆら不安定な手で長時間スマホをいじった後、パソコンで画面の動きを一日中見た後は、これらの筋も疲れ切ってしまいます。やっぱりこれも目の奥が痛いタイプの頭痛、になる訳です。

一番難しいのが、睡眠不足です。普通、目が開いている時は上のマブタが持ち上がって、開いています。しかし、眠くなると、このマブタは持ち上がらなくなり「とろんとした顔」になります。それでも頑張って起きようとすると、マブタ自体はもう動かないので、おでこから眉毛ごと、まぶた全体を持ち上げるようになるのです(イメージが難しければ診察室で私が実演します)。これは、マブタを動かす神経だけが、他の表情筋と異なる動眼神経でそれは交感神経の影響が…という専門的な理論がありますが、ともかく、おでこにはシワができるし、コメカミからおでこにかけて、とても疲れます。

肩こり

長々書きましたが、原因をまとめると、肩こり、ストレス、睡眠不足です。これらがどうにかならない限り治りません。そしてそれは現代社会では生活習慣を見直さないと、難しい。でも、頭痛そのものが、「身体的ストレス」であることも大切なポイントです。ストレスで頭痛になり、頭痛がストレスになり、余計頭痛が悪化するのです。痛み止めはしっかり使い、一度悪循環を止めるのは意味があることです。

「身体的ストレス」と述べましたが、医学生はこう教わります。「頭痛の原因になる病気は?」―「全ての病気」。つまり、病気があると、それは身体的にも、精神的にもストレスになります。そんな時に、ニヤニヤしている人はいませんね。辛い「表情」にもなりますから、頭痛にもなる、という訳です。風邪や二日酔い、低気圧や雨で頭痛になる時も、専門的には諸説(筋肉の血流など)ありますが、概ね似たようなものです。ちなみに、「片頭痛」とは全く違う仕組みなので、「片頭痛治療薬」は効きません。よく使う薬は、NSAIDsと呼ばれる「普通の痛み止め」。ごくたまに「筋弛緩薬」と呼ばれる薬や、「抗うつ薬」を使いますが、相当慎重に使うことをお勧めします。詳しくは外来でご質問下さい。薬以外には、体操やマッサージなどをお勧め致します。痛い場所によっても、やり方が変わりますので、ご相談下さい。

群発頭痛

群発頭痛

頻度は非常に少なく1000人に1人ほど、20代~40代の男性に多いとされています。飲酒がきっかけになるとも言われます。「目の奥をドリルでえぐられるような」激烈な痛みで、左右どちらか一方に現れ、そちら側だけ、目は充血し、涙が流れ、鼻水が増加します。毎日決まった時刻に1~2時間出現することが多く、脈を打つような感じはしないのが特徴です。様々な治療法が試みられているものの、唯一の薬は、スマトリプタンの自己注射です。その他、酸素吸入も効果があります。

後頭神経痛

意外とよくある頭痛で、後頭部の左右どちらかが、ビリビリ、ジリジリと電気が流れるように痛む、非常に特徴的な症状です。後頭神経という後頭部の頭皮の神経の「神経痛」で、通常の痛み止めは効かないことが多いです。痛みの程度は軽く、様子をみていると自然と落ち着いてきます。

可逆性脳血管攣縮症候群(RCSV)、高血圧緊急症、可逆性後頭葉白質脳症(PRES)

いずれも、比較的最近定義されるようになった頭痛です。女性に多く、突然の頭痛が特徴です。特に「可逆性脳血管攣縮症候群(RCSV)」は「雷鳴様頭痛」とも呼ばれ、激しい頭痛に突然襲われます。いずれも、「可逆性」ですから、脳に障害が残ることはまれですが、「突然の頭痛」という時点で、救急搬送の対象と考えます。先述した危険な頭痛である「二次性頭痛」も「突然の頭痛」が特徴だからです。「何時何分と分かるくらいの突然の頭痛」はまず救急車、と覚えて問題はありません。

脳静脈血栓症

脳静脈血栓症

妊娠、周産期の女性や、経口ピルを内服されている女性に起きやすいものです。放置すると深刻な結果になることもあり、普段感じない頭痛があれば、受診を強くお勧め致します。通常は入院管理が必要です。

もやもや病

脳出血や脳梗塞の原因として、また過呼吸による麻痺や失神が有名ですが、頭痛から判明することもよく見られます。MRIで診断します。病態の理解がやや難しいことから、脳神経外科での継続した管理を強くお勧め致します。

意外な頭痛

医師に相談

頭痛の原因を調べてみたら、頭皮の帯状疱疹だった、など思いもよらない結果になることがあります。自己判断せず、一度専門医にご相談下さい。

薬物乱用頭痛

薬物乱用頭痛

危険な薬物乱用のことではありません。病院やドラッグストアで入手できる「頭痛薬」の飲みすぎが原因の頭痛です。緊張型頭痛、片頭痛の次に多いと言われています。薬の飲みすぎにより、痛みに非常に過敏になってしまうことが原因と言われています。最も多いのはドラッグストアで入手できる市販の鎮痛薬で、その他、「トリプタン」「エルゴタミン」「NSAIDs」といった、片頭痛や緊張型頭痛の治療薬が続くとされます。定義は様々ですが、1か月に15日以上の頭痛があり、うち10日以上、鎮痛薬を内服している場合は、その可能性があるとされます。原因の薬を中止し、適切な薬剤に切り替える作業が必要となりますが、「痛いから痛み止めをやめる」という課題に取り組む必要があり、治療の成功率は70%程度とされ、治療に向けた正確な認識と強い意思、担当医との目標の共有が不可欠です。また、薬物乱用頭痛に至る前に、治療薬を適切にコントロールすることが極めて大切です。

Headache Outpatient Department当院でご案内することの多い検査

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検査全般に言えることですが、目的をはっきりさせることがとても大切です。無意味な検査は時間とお金の浪費ばかりでなく、身体に悪影響を及ぼすことがあります。一方、必要なのに検査を行わないことは、致命的な結果に至ることがあります。また、医師は検査だけで診断する訳ではありません。診断は「検査結果」と、目で見て診察した結果である「身体所見」、およびその他の経過などを総合的に考慮して、結論するものです。特に、神経を扱う分野では、患者様が診察室に入って椅子に座るまでの数秒の動きだけで診断がつくことも、決して珍しくありません。無駄な検査は行わず、必要な検査は迷わず提案する。当院はこの2点を徹底致します。検査内容や、その必要性など、納得のいくまで十分ご相談下さい。

また、各種検査は、1回でもそれなりに意味はありますが、時間を開けて同じ検査をした結果の「変化」もとても重要です。たとえば何らかの治療を予定している場合、治療の効果判定の為には、治療前のデータが必要です。このように「後で比較するために取るデータ」(「コントロール」や「対照群」と言います)がある、ということも是非ご承知おき下さい。

受診される際に、他院で行った検査の結果をお持ちでしたら、是非ご提示下さい。
当院の院内で実施可能なものは、血液検査と、血圧、心電図、血圧脈波検査です。その他の検査は、近隣医療機関をご案内致します。

検体検査(血液検査、尿検査など、「体の一部」を採取するもの)

大学病院などで実績豊富なSRL社の完全バックアップのもと、迅速かつ極めて多彩な検査メニューをご案内可能です。いわゆる「採血」ですが、血液からは非常に多くの情報を得ることができます。検査項目の内容により、料金や、結果判明までの時間が異なります。特別な連絡がなければ、検査前のお食事や生活に制限はありません。

生理検査(血圧、脈波、心電図や、超音波検査など、「体の機能」を測定するもの)

いずれも身体への負担がほとんどない検査です。身体の状態は、秒より細かく、常に変化し続けています。特に血圧はとても大切です。できればご自宅でも測ってみて下さい。

画像検査(CT、MRI、レントゲンなど、「体の中」を可視化するもの)

MRIで診断

CTはレントゲンと同じX線という放射線、MRIは磁石と電磁波で体の内部を映し出します。当院のように、頭痛を主に診る場合は、ほぼMRIのみで検査が完結します。
脳の場合、CTとMRIはそれぞれ得意分野が異なるため、どちらがより優れた検査か、という分け方はできません。脳の場合、1回の検査でCTだと20枚、MRIだと100枚程度の画像が得られます。CTはX線による被ばくがあり、妊娠中の方や3歳未満のお子様には特に必要最小限とすべきです。MRIは磁力に金属が反応するため、体内にペースメーカーなどの金属の埋め込みがある場合は避けた方が良く、歯科矯正をされている場合はノイズで脳の一部がほとんど見えないなどの問題が発生します。また、入れ墨・タトゥー・パーマネントアイライン・カラーコンタクトレンズなどは、微量の金属が含まれるため、火傷する可能性があります。過去およそ20年以内の脳の手術、心臓や頸動脈などの「ステント」はほぼ問題ありません。その他金属の材質にもよりますので、不明点は必ず事前にお確かめ下さい。CTは10~30秒、MRIは20~40分かかります。MRIは狭い機械の中に入るので、閉所恐怖症の方はお勧めできません。また、特にMRIの場合は、撮影時間が長いため、部位によっては2回に分ける必要があります。

Headache Outpatient Department当院で使う頻度が多い薬

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当院で使う頻度が多い薬

ご自分が飲まれるお薬は、名前と薬効を是非とも把握されることをお勧め致します。
薬の名前は概ね次の3通りの表現があります。

①薬効による名称、②固有名詞(化学物質としての一般名)、③先発品の商品名
例えば、
①消炎鎮痛薬、②アセチルサリチル酸、③バファリン。
①抗ヒスタミン薬、②フェキソフェナジン塩酸塩、③アレグラ。
といった具合です。

なお、「ジェネリック」の場合は、「②の一般名」+「製造元会社」の名前がほとんどです。
『アセチルサリチル酸「九段」』『フェキソフェナジン「千代田」』のような感じです(この例は実在しません)。
①、②、③全て覚えるのは大変ですから、まず①を、次に②か③を覚えることをお勧め致します。

現代の薬は非常に精密に設計されており、日々、新薬も誕生しています。「強い薬、弱い薬」といった分類はもはや不可能ですし、ナンセンスです。症状だけでなく、体質によって細かく使い分けることができるようになりました。最近はお薬手帳もスマホで管理できますし、受診の際は、これまでに使用したことのある薬を是非お伝え下さい。

頭痛薬

NSAIDs(エヌセイド、エヌセイズなどと呼びます)

当院で使う頻度が多い薬

いわゆる「鎮痛解熱剤」です。Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drug(s)(非ステロイド性抗炎症薬)を略してNSAID(s)と言います。市販されているもののも多く、バファリン、イブ、ロキソニン、ブルフェン、ボルタレン、カロナール、セレコックスなどです。ほぼ同じ使い方で、共通の注意点は胃潰瘍と喘息です。毎日長年使い続けると腎障害に注意が要ります。セレコックスは胃への影響が少ない設計です。カロナールは厳密にはNSAIDsではなく、副作用が少なく、比較的安全とされます。巷には鎮痛作用の強さランキングのようなものが多々ありますが、個人差の方がずっと大きい印象があります。特に緊張型頭痛の場合は、原理的にも薬だけで痛みをゼロにすることが不可能ですから、一時しのぎとして使用し、過大な期待はしない方が良いでしょう。
とはいえ、全ての痛み止めの基本が、NSAIDsと言っても過言ではありません。
片頭痛の際には、原理的には効果はありませんが、片頭痛に緊張型頭痛が重なっていることもあり、NSAIDsが無効という訳ではありません。

片頭痛治療薬

発作が起きた時のみ使うトリプタン製剤と、発作が起きにくくするため毎日使う予防薬に大別されます。始めはトリプタン製剤のみを使い、それでも頻度が改善しない、症状が強いと言った場合に、予防薬を考慮します。

急性期治療薬(=トリプタン)

片頭痛に特化した薬で、現在はほぼトリプタン製剤を指します。現在5銘柄があります。セロトニンを増やして、痛みの元になっている血管の拡張を抑えることで、片頭痛発作を抑えます。片頭痛以外のタイプの頭痛には効きません。トリプタン系製剤は、どれも3割負担で1錠250~400円と高価ですが、日常的に使う訳ではなく、発作時に使うものです。
少ないものの、主な副作用は、めまい、ふらつき、脱力、胸苦しさが代表的です。特に胸苦しさについては「トリプタン感覚」などと言われ、喉から胸にかけての上半身の圧迫感や苦しさが特徴的です。医者から見るとあたかも心筋梗塞のように見えますが、心筋梗塞ではありません。とはいえ、血管を収縮させる薬ですから、狭心症や脳梗塞の方は使用しない方が良いです。なお、即効性のあるものほど、副作用も強く出る印象です。

副作用

各種トリプタンの使い分けは、大まかな傾向はあるものの、患者様各々の好みが大きいように思います。効くまでの時間と、持続時間が主な違いですから、ご自身の発作のタイプや、飲むタイミングによって使い分けると良いでしょう。副作用が気になった場合は、量を減らすか、違うトリプタンに変えることを考えます。高価な薬なので、いきなり沢山処方を受けず、ご自身に合ったものが見つかるまでは、試行錯誤、と思って下さい。90%以上の方はどれかに落ち着くとされています。

頭痛の解説にも書きましたが、1か月に10回以上トリプタンを使う状態が3か月以上続くと、「薬物乱用頭痛」が発生すると言われますので、回数が増えたり、効きが悪くなってきた時は必ずご相談下さい。また、片頭痛をお持ちの方が、純粋な緊張型頭痛になることも十分あるので、頭痛の数え方も考慮が必要です。「なんか今日は頭が重いな」を全てカウントし、トリプタンを使ってしまうと、あっという間に薬物乱用頭痛の基準に入ってしまいます。その理由から、初めてトリプタンを使われる場合は、「頭痛ダイアリー」を付けられることをお勧めしております。

  • イミグラン
    内服・点鼻・注射の3種類のラインナップがあり、内服30分、点鼻15分、自己注射薬5~10分で効果が出るとされ、その順で副作用も強くでてきます。2時間程度で切れるので、すぐ効いてすぐ切れる印象です。
  • マクサルト
    早く効いて早く切れます。水無しで内服可能。
  • レルパックス
    早く効いてゆっくり切れます。副作用が比較的少ないとされます。
  • ゾーミック
    ゆっくり効いて、ゆっくり切れます。水無しで内服可能。
  • アマージ
    ゆっくり穏やかな印象ですが、圧倒的に長く効きます。
予防薬

どの程度の発作で予防薬の内服を始めるかは、状況により様々で、決まりは無いように思います。一般的には月2回以上で考慮され、月10回以上で開始するべき、とされていますが、トリプタンを始めた時期や、患者様の生活背景によっても、予防薬を導入するかどうかは大きく異なってくるからです。とはいえ、片頭痛予防薬として使われる薬はどれも片頭痛専用ではなく、他の病気での実績が豊富な薬であり、比較的安全に使うことができますし、片頭痛自体が一生続くことはありませんので、思い詰めて導入する必要も無いと思います。

  • ミグシス・テラナス、インデラルなど「降圧薬」
    カルシウムブロッカーや、ベータブロッカーと言われる「血管拡張薬」です。片頭痛が起こる一番最初の血管収縮を抑えるという目的です。これらはもともと血圧を下げる「降圧薬」ですが、血圧を下げる作用が非常に弱いもので、今では降圧薬として使うことはあまりありません。
  • デパケン・イーケプラなど「抗てんかん薬」
    片頭痛が三叉神経を刺激する、と言う発想から神経の刺激を弱める目的で使います。もともとてんかんを抑える「抗てんかん薬」ですが、てんかんは脳の神経自体の過剰な興奮ですから、仕組みは同じです。三叉神経痛や他の神経痛にも使います。片頭痛予防薬として使う場合は、てんかんよりずっと少ない量を使うことがほとんどです。デパケンなど一部の抗てんかん薬は妊娠中は使えませんので可能性がある方は注意が必要です。
  • その他
    ガイドラインには非常に多くの薬が挙げられていますが、副作用も考慮する必要があり、代表的なものでコントロールが難しい場合に個別に対処致します。

不眠の薬

ベンゾジアゼピンについて

睡眠薬

ベンゾジアゼピンという「ジャンル」の薬をご存知でしょうか。非常に多くの薬が発売されており、特に日本では「乱用」とさえ言われているほど、処方されているようです。その昔、「睡眠薬で自殺」などという話があったようですが、このベンゾジアゼピン以前の睡眠薬は、多量に内服すると死に至る危険なものでした。それが、「極めて安全」が売りのベンゾジアゼピンがデビューしたことで、劇的に状況が変わった、という歴史的な経緯があり、今では多量に内服することで死に至る薬はほぼ、ありません。
一方、近年非常に問題になっているのが、ベンゾジアゼピンの依存性です。文字通り、無いといられなくなるだけでなく、ある程度内服すると神経が慣れてきてしまい、効果が乏しくなってくること(耐性)も示されています。さらに、「せん妄」と呼ばれる「意識の変容」を起こしやすく、また酔っ払いのような「ふらつき」が大きな副作用であることから、特にご高齢の方には処方を避けるよう言われています。

既に外国では規制が非常に厳しく、日本から自分の内服用のベンゾジアゼピン薬剤を持ち出す際には特別な手続きが必要なことも多いようです。今後日本でも処方制限がより厳しくなるのは時間の問題と思われます。正しく使えば非常に良い薬なのですが。
ベンゾジアゼピンの作用は3つです。睡眠作用、抗不安作用、筋弛緩作用です。その3つのどれを強調するか、また、持続時間をどう設定するか、によって様々な薬が開発・発売されています。

睡眠作用がメインなら、睡眠薬。その時間がごく短時間なら、睡眠導入剤。(ハルシオン、レンドルミン、サイレースなど)
抗不安作用がメインなら、抗不安薬。(デパス、ソラナックス、メイラックスなど)
筋弛緩作用がメインなら、筋弛緩薬。(テルネリン、ミオナールなど)

睡眠薬

いずれも病院では日常的に見かける名前ばかりですが、上述の理由で、極力処方は避けるのが現在の潮流であり、既に長期に内服されている方は事実上ほぼ効いておらず、内服する「習慣」だけが「くせ」として残っていると考えられるために、極力減量するか他の薬剤に切り替えることが望ましいです。
なお、同じ系統の場合、作用時間が短いものほど「キレがよく」感じられるため、依存性が作られやすいようです。よく効くと実感できるものほど、クセになりやすい、ということですね。

なお、注意したいのが、これらの薬は全て自動車の運転や危険作業が禁止となっている点です。添付文章に禁止と書いてある以上、医師からは禁止とお伝えする他ありません。

新規の薬

上述のベンゾジアゼピンを置き換える薬として、新たな睡眠系の薬が発売されるようになりました。

マイスリー

非ベンゾジアゼピンの代表としてデビューし、睡眠作用以外はほとんどないことから、飛躍的に広まりました。しかし、血中半減期が2時間(で効果が切れる)というほど、あまりにキレがよいからか、離脱症状として「反跳性不眠」が目立つと言われています。

ルネスタ

アモバンという薬の改良版で、これも非ベンゾジアゼピンに分類されます。マイスリーよりはまだマイルドですが、マイスリー同様、離脱症状はあるようです。また、内服した後、翌日まで残るような苦みが特徴でした。アモバンよりはずっと改善されていますが、人によっては耐え難いという場合があります。

ベルソムラ

マイスリーやルネスタも、非ベンゾジアゼピンでありながら、ベンゾジアゼピンとほぼ同じ仕組み(GABA受容体刺激)で眠くなるものでした。一方、全く新しい仕組み(オレキシン受容体拮抗)で設計されたのがベルソムラでした。うとうとするような自然な眠気、という作用で、血中半減期が10時間という、比較的長く効くタイプです。2014年発売開始で、まだデビューほどない薬です。ふらつきやせん妄といったベンゾジアゼピン系の副作用が無い一方で、悪夢や翌日まで眠気が残る、という副作用があります。

ロゼレム

これは眠くなる薬ではありません。メラトニンという体内時計の昼夜のリズムを整えることで、睡眠薬からの離脱を目指せるといううたい文句でデビューしました。ですので、効果が出るのに数か月はかかります。

Other Diseasesその他、内科・脳神経外科外来

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